選手紹介:南野拓実
攻撃的なサッカーを仕掛ける日本代表南野拓実選手が2020年1月1日にリヴァプールにやってくる
リヴァプールとレッドブル・ザルツブルクが移籍合意に至り、水曜にメディカルチェックと長期契約へのサインを済ませた南野選手が現ヨーロッパチャンピオンのチームに仲間入りすることが決まった。
2015年に母国を離れオーストリアに移ってから、南野選手はアジアが誇る注目選手へと成長した。ザルツブルクでその才能を発揮しており、今季のチャンピオンズリーグではリヴァプールも彼の素晴らしさを目の当たりにした。
1995年1月16日に生まれた彼は、セレッソ大阪でキャリアをスタートさせた。セレッソ大阪では全ての大会を合わせて82試合に出場し、20歳の誕生日を目前にしてザルツブルクへの移籍を決めた。
現在ではリヴァプールの一員となっているサディオ・マネ選手やナビ・ケイタ選手も所属経験のあるオーストリアのクラブに、南野選手は多大なる貢献をもたらした。5年連続のリーグ制覇に加えて、4回のオーストリア杯優勝という成績だ。
前線から中盤深くまで対応できる能力を存分に活かして敵の攻撃を崩すのが持ち味である。
さらに、彼は得点力もあわせ持っている。ザルツブルク在籍中はリーグ戦以外も合わせて64得点を記録。のちの移籍先となるリヴァプールが4-3でザルツブルク勝利した10月のアンフィールドでのチャンピオンズリーグの試合で彼が決めたゴールシーンも大きな注目を集めた。
アンフィールドでのその衝撃的なゴールを含め、2019-20シーズン前半で彼は9得点を決めている。2016-17と2018-19両シーズンでは、自身のシーズン最多得点数となる14ゴールを記録。今季ネットを揺らした回数は、すでにその記録の半分を上回っている。
オーストリアでタイトルをほとんど独占する圧倒的強さのザルツブルクで、南野選手は重要な選手だった。それは、クラブの各ヨーロッパ大会における近年の急成長が証明している。
ザルツブルクが準決勝進出を果たした2017-18シーズンのヨーロッパリーグでは、彼は2ゴールをクラブにもたらす活躍をみせた。続く昨シーズンでは、同大会でさらに4ゴールを追加した。
チャンピオンズリーグのグループステージに進出し、ザルツブルクも、南野選手自身も大きくレベルアップした。前回王者のリヴァプールとの対戦では、ザルツブルクホームでの試合が終わるまでどのような結果になるかわからなかった。
それまでにザルツブルクは、アンフィールドでの一戦では敗れたものの、南野選手のゴールとアシストを含む攻撃でザルツブルクが3点ビハインドから同点に追いつき、わずか1点差での敗戦にとどめていた。さらに、ヘンクでの試合では4-1で勝ち点を積み重ねていた。
南野選手は、クラブだけでなく母国の代表チームでも重要な役割を担っている。AFCアジアカップ2019では7試合中6試合で先発出場し、決勝戦では得点まで奪っている。また、2022年W杯のアジア2次予選では5点を決める活躍をみせている。
そしてついに、年が明けてからは、敵チームにとって脅威となるであろう逸材の南野選手が戦力となるのは、私たちリヴァプールだ。ユルゲン・クロップ監督も「ふさわしいチームプレーイヤーだ」と彼を表現している。
「目標は、プレミアリーグとチャンピオンズリーグを制すること。」と意気込む彼は、次のようにも語っている。
「プレーするチャンスを与えられたその瞬間から、チームに貢献するために全力を尽くす。」