ボクシングデーにレスター・シティとの敵地での重要な一戦をむかえるチームについて、ユルゲン・クロップ監督は、前戦からの疲労は問題ないと自信をのぞかせた。

カタールでモンテレイとフラメンゴを倒しFIFAクラブワールドカップチャンピオンとなったチームは、現地時間日曜午前にマージーサイドへと凱旋。

ドーハでの環境にすぐになれるのは簡単ではなかったとクロップ監督は認めた一方で、自身やチームスタッフが選手のために調整を十分に手助けでき、選手らは敵地キングパワー・スタジアムへと乗り込んでいく準備が整っているとのべた。

「私がコンディションについて尋ねたときにはいつでも、選手から良い返事が返ってくる。全員が、全員の求めている状態にもってきているのだ。だから私が細かくチェックする必要はない。」試合前会見での選手の疲労についての質問に、監督はこのように答えたのだ。

「だから、私が話せるのは自分自身についてだけだ。カタールへの移動は、自分にとっては大変だった。特に時差に対応するまでがね。イングランドに戻ってくるのは全く問題なかったよ。到着してからは、何も問題ない。昨日(現地時間月曜)には1日休みをとったし、選手達もできる限り睡眠をとって今日には万全の状態に戻っていたと私は確信している。」

「そういった意味でも、カタールでの調整は厳しいものだった。現地の気候やその他普段と違う環境に慣れるまでに数日かかった、いや、丸々1週間かかったと言えるだろう。」

「でも、ここに戻ってきてからは全てうまくいっている。ここ4年間での様々な状況を見てきたけれど、それをふまえて、今回もいい状態だと判断できるよ。」

レスターはプレミアリーグで2位につけており、リヴァプールとの勝ち点差は10点となっているが、クロップ監督はレスターとの差をさらに広げられるだろうと主張した。

「私たちは勝ち点差のことで一喜一憂しない。」監督は続ける。

「チームが今のポジションにいられるのは、選手達がどの場面でも諦めなかったから。例え、負けている状況でもまだ試合は終わっていないとプレーし続けたから。チームはこれまでのどの試合でも100%の力を出してきたからこそ、今の順位にいるんだ。選手達はいつも全力で取り組んできたし、レスター戦でも同様に戦うだけだ。」

「もしこうしていたら、こうなったら、という“たられば”の話は、今の私たちにとって一切重要ではない。そういった想定の話はチームに何も影響しない。」

「関心のないことに対して、私たちは耳を傾けずうまく対応している。取材のためにはこういった想定についても話さなければならないのはよくあることだ。ただ、私たちはそうした内容について考える必要はない。実際、考えることもないし、ただ次の試合に挑み、数時間を回復のために費やし、そしてまた次の試合に備えるだけだ。それ以外のことに費やす時間はないんだ。」

レスターのストライカーであるジェイミー・ヴァーディ選手は今季のプレミアリーグで17得点を記録している。同リーグの他の選手に6点以上の差をつけて現在得点ランキングを独走中だ。

これまでのリヴァプールとの10回の対戦のうち7試合で得点を決めているこの32歳の選手をどのように止められるかと問われ、クロップ監督は次のように答えた。「私たちは彼を止められるよう努力する。ただ、問題なのは、警戒しなければいけない選手はジェイミーだけではないということ。」

「周知のとおり、彼はとてつもない脅威だ。本当に特出したストライカーだからね。私がイングランドにやってきてから、彼は3本の指に入るストライカーだ。彼は常にゴールを決め続けていて、守備にとっては厄介な選手だし、守備の背後にいたかと思えばすぐに抜け出してくる。おそらくこういった素晴らしいプレーが理由だろう。」

「プレーの中でできるのは、パスを防ぐこと。ジェイミーへのパスをできるだけ多く防ぐことだね。私たちはこの方法で試してみるよ、今までと同じように。」

「でも、レスターはジェイミー・ヴァーディだけのチームじゃない。ブレンダン(ロジャース監督)はあのクラブで素晴らしい仕事をして、チームをまさしくトップクラスに仕立て上げた。人々がまだ、“どうやってここまで強くなったんだ?”と口にするくらいに。彼のチームが持ち合わせているクオリティーは素晴らしい。それに、監督自身も良い組み合わせを仕掛けてくる。もちろん、我々もこういった相手の特徴を理解している。」

「ただ、それ以外に、私たちはいつもと同じように試合に向けての準備を行なっている。まだブレンダンが就任してからこれまで一度しか対戦してないし、今は自分たちが成長したところをみせる必要があるね。前回の試合もなかなか良い試合だったから。」

「前回は終盤にペナルティをとられて、彼らは運が悪かったと感じただろう。ただ、リヴァプールの選手達も、ペナルティに繋がるまでのプレー、それから得点した時のプレー、チャンスを作り出したプレーでは非常に良い動きをしていた。それを、私たちはもう一度実践するだけだ。」