フィルジル・ファン ダイク選手とモハメド・サラー選手のゴールで日曜日のマンチェスター・ユナイテッドとの試合に2-0で勝利したリヴァプールはプレミアリーグの首位を走り続ける。

ユルゲン・クロップ監督率いるチームはライバルとの大一番に臨んだ。2つのゴールを取り消され、ジョーダン・ヘンダーソンのシュートはポストを叩くなど、後半は相手の攻撃を耐える時間が続いた。

しかし、アディショナルタイムでのアリソン・ベッカー選手の素早いリスタートはサラー選手のゴールをアシスト。そのまま試合は終了し、アンフィールドに集った人々のもとに歓喜の瞬間が訪れた。

この試合の5つの注目ポイントを見ていこう。

いつもと違うゴールパフォーマンス

リヴァプールは前半に生み出した得点差以上にプレー内容で相手を上回っていた。しかし、ロベルト・フィルミーノ選手とジョルジニオ・ワイナルドゥム選手のゴールは認められず、ヘンダーソン選手のドライブ気味のシュートはダビド・デ・ヘア選手が触り、ポストを叩く。

試合は依然として1点差のまま進み、今季唯一リーグ戦でのレッズの勝利を阻んでいるユナイテッドは同点に持ち込もうとプレッシャーを強くした。

だが後半アディショナルタイム3分、緊張状態は解かれることになる。

アリソン選手のキックがハーフウェイラインの向こうにいたサラー選手に届く。サラー選手はそのままペナルティボックス内までボールを持ち込むと、デ・ヘア選手の下を通してゴールに流し込み、ホームチームに歓喜をもたらした。

サラー選手はスタンド手前でユニフォーム脱ぎ、アリソン選手はピッチの向こう側へと走りスコアラーを称え、アンフィールドは歓喜の渦に飲み込まれた。マジカル。

ユナイテッドを打ち破ったサラー選手

サラー選手が2017年にレッズに加入して以来、彼のことを止めることができたのは数チームしかないが、ユナイテッド相手の直近4試合では無得点に終わっていた。

後半序盤にアンドリュー・ロバートソン選手からのクロスから巡ってきたビッグチャンスを背番号11が外したとき、その対ユナイテッド戦無得点記録は5にのびるかと思われた。

しかし、アディショナルタイムに彼はとうとう成し遂げた。アリソン選手からのパスを回収すると相手DFダニエル・ジェームズ選手のカバーをはねのけ、とどめとなるゴールを流し込んだ。

これでサラー選手はリヴァプールの一員としてプレミアリーグ25クラブのうち23クラブを相手に得点したことになった。2019-20シーズンにおけるチーム内の得点数でもサディオ・マネ選手に並び15ゴールとした。

キャプテンの先導

勝利した試合後、ヘンダーソン選手はSky Sportsからマン・オブ・ザ・マッチを受け取り、リーグ首位を変わらずキープしたにも関わらず、すでに改善点に目をやっていた。

「自分たちのフットボールを楽しんでいること、それは特別なことだ」とこのミッドフィルダーは言う。「しかし貪欲でなければならない。学び続けなければならないし、より何かを得たいと思わなければならない。選手たち皆がそう思っている」

「もちろん、監督は常に我々に向上を目指せと言っているし、我々も確実に向上できると思っている。一日一日を着実に歩み続け、シーズン終了まで進み続ける」

この試合に向けたトレーニングでアレックス・オックスレイド=チェンバレン選手は次のように語っていた。「2019年イングランド年間最優秀男子選手であるヘンダーソンこそリヴァプールの選手はいかにあるべきかを表しているし、自身のプレーでなぜかくあるのかを証明している」

セットプレーから基準を作るトレント選手

ファン ダイク選手の先制ヘッドをアシストしたトレント・アレクサンダー=アーノルド選手のコーナーキックは、この右サイドバックにとって今季のリーグ戦における5つ目のセットプレーからのアシストになった。

欧州5大リーグのなかでトレント選手以外にこれに匹敵する選手はいない。

ファン ダイク選手が決めたリーグ戦直近7ゴールのうち5つはアレクサンダー=アーノルド選手からアシストしたものであり、このコンビネーションはリヴァプールにとっても特に有益なものになっている。 

アレクサンダー=アーノルド選手はプレミアリーグでこれまでに合計22アシストを記録している。これはチームメイトのロバートソン選手と並ぶ数字だが、より多くのアシストを記録している2人のレッズのディフェンダーのもつ数字に迫ろうとしている:ヨン・アルネ・リーセ氏の24アシストとスティグ・インゲ・ビョルンビー氏のもつ25アシスト記録だ。

新たなクラブレコード

クロップ監督のチームはこのところ新記録を打ち立てるのが常となってきており、ファン ダイク選手の前半14分のゴールもまた新たなものをもたらした。

レッズは今シーズンこれまで開幕から22試合すべてのリーグ戦で得点を記録している。これは1部リーグにおけるクラブの歴史上初めてのことである。

さらに、プレミアリーグの試合で言えば31試合連続で得点を記録している。そしてこの試合の2ゴールにより、リーグ戦・カップ戦を合わせた244試合を通してクロップ監督の通算150勝を達成した。

そして最後に、リヴァプールはこれで2006年12月以来初めてとなる7試合連続のクリーンシートを達成した。