ユルゲン・クロップ監督は、‘特に良い状態’のサウサンプトンを4-0で破り、2位と22ポイントの差をつけてプレミアリーグのトップをひた走るリヴァプールの選手たちを称賛した。

土曜日にアンフィールドで行われたセインツとの激しい試合で、レッズは後半にアレックス・オックスレイド=チェンバレン選手とジョーダン・ヘンダーソン選手のゴール、さらにはモハメド・サラー選手の2ゴールで勝利を掴み取った。

試合後の記者会見でクロップ監督は、試合の難しさに触れつつ、なぜチームの決断力が特に満足いく出来だったのかを述べた。

さらに監督は、ひとつひとつの試合に集中するため、リヴァプールがメディアの掲載している統計を無視し続ける理由も説明した。

会見の概要は以下のとおりである。 

前後半の違いと、後半のリヴァプールの‘クリニカル’なカウンターアタッキングについて...

何よりもまず、サウサンプトンは凄いチームだということに触れておきたい。私はサッカーに長く関わってきたけど、彼らのように息を吹き返したチームは見たことないよ。1ヶ月前に彼らがホームでチェルシーと戦った試合を見た時、私は本当に心配だった。彼らのように好転するチームは本当に稀だ。彼らのサッカーは常に試合を難しくさせる。もし私たちが今日の前半にいくつかあったようなミスをしたら特にそうなる。彼らのディフェンスは本当に素晴らしいし、カウンターアタッキングは並外れている。イングスとロングが前でボールを持ってするプレー、そしてミッドフィルダーとウィンガーによる彼らのサポートの仕方が非常に優れていた。だから、私たちは失ってはいけない場面でボールを失い、前半うまくいかなかった。

私たちは2、3点変えなければならなかった。最も重要なことは、サイドを変えるのにファビーニョを経由する必要があった。その後、私たちは必要に応じてボールを保持し始めた。私はまだ映像を見直してはいないが、サウサンプトンがペナルティを望んだ場面があった。そしてカウンターアタックからオックスレイドが素晴らしいゴールを決めた。だけども、ゴールが入る以前の後半も本当によかった。落ち着いてプレーできたし、ファビーニョをうまく使えた。ミッドフィルダーのポジショニングも良く、うまく使えていたし、センターバックも良くなって、より良い方向を向いていた。素晴らしい試合だったし、最終的に勝つこともできた。

この試合の奇妙なことは、スコアラインが高すぎないことだけど、サウサンプトンも同様に勝つことができたかもしれないことだ。今日の試合は非常に難しかったね。結果について本当に満足しているよ。

22ポイント差は、今までのプレミアリーグ首位チームが保持した中で最大のアドバンテージであり、‘驚くべき成果’だ。

その通りだ。繰り返しにはなるが、今の状況を説明するのに今回の試合は良い例になるだろう。私たちには非常に難しい対戦相手がいる。彼らはここにパーティーするために来ているわけではないし、私たちになんらかの傷跡を残そうと思っている。彼らは私たちを倒したがっている。もちろんそれは普通のことだ。ピッチで全力を尽くさないと、1ポイントもしくは3ポイントを獲ることはできない。ありがたいことに、選手たちはそれを実行してくれている。だからこそ私たちが今ここに立っている。しかし、それを当たり前の事とは思っていないし今だけだとも思っていないよ。

今日は、私たちができる最善の事をした。選手たちの試合への姿勢とメンタリティーが今日の勝利につながった。今日の試合はただ単にトリッキーだっただけではない。サウサンプトンはあまりにも優れていたから、彼らをバナナの皮に例えて、足元をすくわれるというように表現するのは的確な言い方ではかもしれないけど、彼らはそのようだった。もしかしたら、私たちはポイントを取り溢していたかもしれない。選手たちは素晴らしい戦いをして、みんながポイントを獲るために大事な仕事をした。それは、このチームを本当に特別なものにする。それが今日起きたこと全てだ。私たちは今日、2位のチームとの22ポイント差ではなく、ただ試合後に自分たちの勝ち点を73ポイントにすることを目指していた。それが、私たちが現在手にしているものだ。

リヴァプールの現状に関する統計について何か思うことはあるかについて...

何も数値は見ていないよ。本当だ。私たちが負けた試合はマンチェスター・シティとの試合で、負けた理由は11mmの違いだとかなんでも言うことができるからね。すごく難しい試合だったよ。もしその日が引き分けだった場合を考えてみたところで、何試合負けなしだとかという数字はもうわからないよ。嘘はついていないって約束するよ。私たちはそういった数字に何も感じていないんだ。ただ、今日の試合前、私は心配していた。私は非常に楽観的な人だけど、試合前はそうではない。サッカーでなんでも起こり得る可能性があるという事を長い間十分理解してきたからね。例えば様々な方向にボールが転がったりもするし、いろんなことが起きるからね。

例えば、今日サウサンプトンは多くのシュートを放ったけど、アリが止めてくれたよ。彼がどうやって止めているのか私には見当もつかないよ。シュートが止められると、最終的にそれは良いシュートではなかったからのように見えるけれど、あれは良いシュートだった。ただアリがそこにいたんだ。それは本当に素晴らしいことだ。私たちはまだ完璧じゃないし、完璧まで程遠い。ただ、私たちは完璧ではない事を気にかける必要はないし、常に全力で自分たちのスキルを最大限に活用できる最善の道を探す必要がある。選手たちはここまで本当によくやってきたので、私たちはたくさんの勝ち点を得たけれど、それは本当に特別な瞬間というのではなく、ただ最も難しい仕事をしてきたように感じる。だから私は、選手たちがこれからウィンターブレイクで1週間のオフを過ごすことができ、リフレッシュする時間を得たことを嬉しく思う。それが終わってから、私たちはまた新たな気持ちでノリッジ戦と残りのシーズンに向けて準備していくよ。

現在の一貫したパフォーマンスを以前にもチーム内で目にしたことがあるかについて...

正直にいうと、これまで見たことないよ。もし私が外部の人間として尋ねる立場にあったら、同じ質問をしただろうね。他の人は違う感じ方をするかもしれないけど、私にとってはそうではないね。勝つたびに強くなっていると感じることもない。ただそれぞれの結果を祝って、時にはより一層喜んで、時にはまだ冷静さを保つ。そして、安心して落ち着いて、また前に進むよ。

リヴァプールがこの調子を維持した場合、チームが達成した記録に彼はどう思うかについて...

その質問への答えについてはもうわかっていることだ。もう一度言うが、私にはそれがどのように感じられるのか見当もつかない。ただ、私たちが本当に特別な何かに近づいていると考えているのも違う。選手たちも私たちもみんな1週間のオフを過ごし、そしてまた前に進む。それが私が唯一わかっていることで、それ以外のことはすべてこれから様子をみなければいけない。サッカーでは多くのことが起こり得るからね。将来何かが決まった時でさえ、そしてそれがいつになったとしても、同じような考え方を続けてはいけないのだろうか?私たちは、選手たちのスキルや特徴を活かしていかないといけない。さらにはこのクラブの持つパワー、特にこのスタジアムのパワーもそうだ。試合に勝つことこそが私たちの義務であり、これまでずっとそれを目指してきている。