リヴァプールはチャンピオンズリーグ連覇を狙うための準備はできているとユルゲン・クロップ監督は主張するが、ラウンド16でアトレティコ・マドリードと対決することは欧州サッカー界の中でも最も難しい対戦のひとつであると感じている。

ノックアウトステージが始まるとともにラ・リーガのチームとのファーストレグを控え、レッズは月曜日にスペインに乗り込んだ。

火曜日の試合はリヴァプールが昨年6月にチャンピオンズリーグ優勝を成し遂げた会場と同じエスタディオ・メトロポリターノで行われる。そして、スタジアムで行われた試合前記者会見でクロップ監督は、選手たちの確固たる思いはは現チャンピオンの座を維持することに向けられていると説明した。

 

それにもかかわらず、監督はなぜアトレティコ・マドリードが最もタフな対戦相手のひとつと思うのか詳述した。

以下が前日記者会見でのクロップ監督のコメント。

アトレティコ・マドリードとの対決について

アトレティコと対戦することはサッカー選手の人生で最も難しいことの一つだ。彼らは非常に組織化され、それぞれの試合で多くの結果をものにする「成果獲得マシーン」だ。人々は私に問いかけ、私もすでに答えているように普通なら今の時期は移行期間だが、今年はそうではない。彼らは持っているものすべてを尽くして戦い続けているし、相手にはあまり多くのチャンスを与えない。それはとても難しいことだ。今シーズン彼らが見せているプレーは人々が言うほど悪くなく、彼らのラ・リーガでのプレーは明日の試合には関係ない。プレミアリーグ、ラ・リーガで良いプレーをしているかは関係なく、明日良いプレーをしたチーム、そして次のセカンドレグでの試合でより激しく闘ったチーム、次のラウンドに進みたいという気持ちを持ったチームが次のラウンドに進むと思う。それくらいシンプルだ。私たちはここにいる。そして誰もが疑いようがないように、私たちは大きな野心を抱いている。そして、私たちはそれを適切に試合で活かしていく。

リヴァプールの監督として2つのヨーロッパタイトルを獲得していることについて

わからないね。その記録は印象的だ。私たちがヨーロッパの大会に出場しているときは、いつも最終的に決勝戦に残っていると思う。それは素晴らしいことだ。特に優勝できた時は尚更嬉しく、同様に決勝戦で勝てなかったときはそれほど喜ばしい瞬間ではない。それについてはあまりうまく説明できないけれど。私たちはできるだけ勝ち進めるところまで勝ち進みたいと思っており、私たち自身が決勝戦まで行き、優勝できるチームだと考えている。唯一のチームという意味ではなく、優勝候補のひとつという意味だ。チャンピオンズリーグに出場しているすべてのチームが優勝できるわけではないということは、大会が始まった時点ですでにわかりきっていることだ。私たちはクラブとして、チームとして優勝するチャンスがあると思っている。それが、私たちが今大会におけるそれぞれの試合で示そうとしていることだ。明らかに私たちはいつもグループステージで少し苦しんでいるように思う。しかし私たちはそれを乗り越え、ノックアウトステージではいい結果を出していた。明日もこのようにうまくいけばいいね。

チャンピオンズリーグがチームに最高の結果をもたらすかどうかについて

そのように思う。実際、私たちがプレーした最高の試合のいくつかはアウェーでの試合だ。バイエルンとの試合は私がこれまで観た中での最高の試合の一つだ。私たちが3-0で負けたバルセロナとの試合もベストゲームのひとつだと思う。私たちが結果を手にできれば、アンフィールドは本当の脅威として私たちの助けになることを知っている。これが今までのストーリーだ。こうした過去の状況について悪く言うことは何もないが、これまでのようないい結果が再び手にできることが保証されているとは思わない。もし、これ以上ないくらいの最善をすべての局面で尽くさなければいけない相手がいるとすれば、それは明日のアトレティコだ。明日の試合でプレゼントのようにチャンスが降ってくることはない。絶対にない。できる限り最善を尽くした時にチャンスは訪れる。もし、そうしなかったらチャンスは決して訪れないだろう。まさにそういうことだ。

アトレティコがなぜあれほど頻繫にヨーロッパのカップ戦の決勝にいるのかは理由がある。ここ2,3年のことはわからないが、それよりも前の年、彼らはどれほど長い期間チーム全員で協力してきたかを示している。少し修正を加えることはよくあることだ。彼らは変えなければいけないことがあり、それをやった。そして大きな可能性といくつかの経験をもたらした。それは至って普通のことだ。私たちにそのような考えをすることはできない。私はチーム全体のプレーを見る。彼らは本当に機械のように精密に組織されたチームのように見える。何が起ころうと彼らはゴール前を固めてくる。少しでも集中力を欠いた瞬間、2、3人の選手たちでプレッシャーかけてくる。そして、彼らはそのような場面をたくさん作りだし、カウンターアタックを仕掛けてくる。少しでも攻撃で集中力を欠けば、シュートを打つチャンスは得られないだろう。なぜなら、彼らは中央をしっかりと閉め、独特な守備戦術で守ってくるからだ。

やることははっきりしているが、一方で私たちとまだ対戦していない多くのチームは、私たちのようなプレースタイルのチームとの対戦経験は少ないと思う。それを忘れてはならない。私たちはいくつかのものを組み合わせ、組織としてしても悪くないと思う。私たちはフットボールをし、試合の様々な局面を尊重する。試合への準備は完璧だ。私たちは昨年のチャンピオンズリーグ王者だとは感じていない。今年の優勝候補の一角だと感じている。それを示したい。できれば(決勝の行われる)イスタンブールへ行きたい。そのためには、私たちのクラブの歴史においても一般的にもそうだが、全員で一生懸命ハードワークしなければならない。そのようなプレーが明日できるように私たちは準備しなければならない。うまくそういったパフォーマンスを見せられることを願っている。

ディエゴ・シメオネ監督の長期政権へのリスペクトについて

周りは私がサイドラインに立っていると感情的になっていると言うね。もし、私がレベル4なら、ディエゴはレベル12かそこらだろうね。彼に比べたら、私は“幼稚園警察官”のようなものだ。このような長い期間指揮をとっていることはとても印象的だね。8年間はとても長い。そしてこのようなエモーショナル・レベルを保っている。とても印象的だね。彼のチームは常に世界最高峰レベルの組織であり、それが彼を最高峰の監督のひとりにさせている。私たちは1度か2度顔を合わせたことがあり、大勝や大敗した後には何度かメッセージを交換したことがある。明日は本当の対戦といして初めて顔を合わせる。絶対に面白い試合になるだろう。