ドイツのフットボール界が今週末のリーグ戦再開に向けて準備しているが、リヴァプールの選手たちもまた準備を進めている。

マルコ・グルイッチ選手、タイウォ・アウォニイ選手、ナサニエル・フィリップス選手は、それぞれレンタル先であるヘルタ・ベルリンBSC、マインツ、VfBシュトゥットガルトで今週末の試合出場を期待されている。

フィリップス選手が所属するシュツットガルトは、ブリタ=アレーナで無観客にて行われるSVヴェーエン・ヴィースバーデンとのアウェイ戦でブンデスリーガ2部を再開させる。

現在2位につけている"ダイ・ローテン"は、3月9日にホームでアルミニア・ビーレフェルトと1-1で引き分けて以来、COVID-19の流行に伴うドイツでのフットボールの一時中断により試合を開催していなかった。しかし、政府の承認が下りたため、ここ数週間でクラブでのトレーニングが細心の注意を払いながらも徐々に再開され、今週末にはプロの試合が再開されることになった。

今週、フィリップス選手はLiverpoolfc.comに「しばらくの間は少数のグループでトレーニングをしていたよ」と教えてくれた。「おそらく3〜4週間ほどそのような形式でやっていた。これまでに全く経験したことがなかった。とにかく、ある期間を少人数でトレーニングすることはあまりないよ。それでも楽しいよ。個人トレーニングをしたり1人で走ったりするよりも楽しいんだ」

「確か、先週の木曜日からチーム練習が始まっている。明らかにいつもと違っていたのは、怪我でチーム練習に出ていないときを除けば、練習から離れていた期間が最も長かったということだ。オフシーズンでさえもそんなに長い間は練習から離れていなかったし、ある時点でボールを蹴りに行っているよ。ボールを蹴ることもしていなかったんだ。トレーニングが再開して、試合に向けた準備ができるのはいいことだね」

ドイツの健康ガイドラインに従い、シュトゥットガルトでのトレーニング再開には、ソーシャル・ディスタンスやその他の予防策、さらには定期的なコロナウイルスの検査も含まれたものになっている。

「最初に練習を再開したとき、少数グループで行った。15分から20分の間隔を空けてグラウンドに入り、3〜4人の選手と一緒に練習していたよ。練習中でも通常のソーシャル・ディスタンスである2メートルを保っていたよ」とフィリップス選手は説明する。

「僕たちはドレッシングルームでも各自のスペースを与えられたんだ。だからひとつのドレッシングルームには一度に4人から5人しかいなかった。練習でも直接の接触はなく、ほとんどが技術面のもので、トレーニング中にお互いが密接に接触することはなかっただろうね。通常の衛生管理もしていた」

「毎朝練習場に到着したら、まず検温したんだ。練習着を家に持ち帰って、トレーニングにも最初から練習着を着て行ったんだ。だからグラウンドで過ごす時間は短くて、ピッチ上でもお互いに距離を保っていたよ」

試合がなくなってから2か月以上が経ったが、ヴィースバーデン戦への調整は今週に入って着々と進められている。

シュトゥットガルトの選手たちは本拠地のメルセデス・ベンツ・アレーナでフルコンタクトでのチーム練習を行い、またホテルに隔離されており、健康と衛生に関する厳しい制約が課せられている。

「そして今週はホテルに滞在していて、チームで隔離生活を送っているよ。だからクラブの人以外とは接触できない状況だね。午前中に練習だけして、まっすぐホテルに戻るんだ。今週中は毎日同じ練習内容でリーグ再開に向けて準備している」

「そして引き続き毎朝体温を計っているよ。もうすでに3〜4回はコロナウイルスの検査を受けたんだ。検査はだいたい週に2〜3回行われたよ」

「そして同じように、人とは距離を保つんだ。僕は他の選手と車をシェアしているから、練習へ向かう車内では必ずマスクを着けているよ」

「これから大人数と接触したり、みんなで練習したりし始めても、引き続き予防に努めていかなければいけないね」

「フィットネスの観点では良い感じだよ。みんなでトレーニングをしていなかった期間も個人メニューを受け取っていてランニングも続けていた。少数グループでの練習時もそうだったし、ランニングも十分にしていた。試合中のランニングとは全く違うものだね。どれだけ走っても、受け取る刺激には違うものがある」

「でもより実戦に近い練習ができるといいし、今週には10対10や11対11形式の練習も増えてきた。試合勘も戻ってきたところだ。仕上がってきていると思うし、調子も今のところは良い感じだよ。大丈夫だと思う」

フィリップス選手はコロナウイルスの世界的流行の影響とその深刻さはフットボールの再開よりもはるかに懸念すべきことであり、重要なものだと認識している。それでも彼は、シュトゥットガルトの昇格に向けて再スタートを切ることを楽しみにしているようだ。

この23歳は次のように話す。「とてもわくわくしているよ。チームが昇格を目指している今の状況を考えると、今回の中断は少し運の悪いタイミングだったね。何しろチームに勢いが出てきて、目指していた方向に向かい始めていたからね」

「だからこうして復帰できるのは良いことだし、残りの9試合をしっかりと締めくくって昇格を勝ち取ることができればいいね。このリーグでプレーする選手なら誰でも、ピッチに立つことができれば嬉しいはずだよ」

「誰しもが生活をする上でそうだったと思うけど、確かにこれまでとは違う経験をしてきた。ただ、仕事においては大きな問題にはならなかった。決められたルールとガイドラインを尊重して、良識を持って行動すればいいんだ」

「さっきも言ったように、少数のグループで練習しているときのほうがはるかに楽しかったし、1人で走るよりも有益なんだ。そしてその間も僕たちは健康を維持してきた。やりがいがあったし、それが結果として現れるといいね」

ドイツ1部リーグ、ブンデスリーガも今週末に再開される。無観客試合となるが、全世界に配信される予定だ。

「ドイツのクラブやリーグにとっては良い露出になるのは明らかだ」とフィリップス選手は付け加えた。「僕たちは昇格を目指すことに集中して、それを達成するために努力しなければならない」

「何人かのリヴァプールの選手とも連絡をとって、彼らがどのようにやっているかを聞いたよ。リヴァプールも復帰して、うまくシーズンを締めくくることができるといいね」

'Like another Istanbul' - Djibril Cisse on 2006 FA Cup final win