マッチレポート:モハメド・サラー選手のハットトリックにより、リヴァプールが4-3でリーズに辛勝
リヴァプールは、アンフィールドで昇格組のリーズ・ユナイテッドと4-3というスリリングな戦いを制し、モハメド・サラー選手のハットトリックが開幕戦勝利をもたらした。
サラー選手の2ゴールとフィルジル・ファンダイク選手のゴールでレッズが3度リードするが、ジャック・ハリソン選手とパトリック・バンフォード選手の同点弾もあり、前半だけで5ゴールが生まれる激しい幕開けだった。
ハーフタイム後にマテウシュ・クリヒ選手が3度目となる同点弾を決めるが、ホストチームが試合時間残り2分のところで2度目のペナルティーキックを獲得。これをサラー選手が決め、ホームチームが激闘の開幕戦を制した。
劇的な形でタイトル防衛を開始したユルゲン・クロップ監督のチームは、ホームでのリーグ戦60試合連続無敗記録を達成した。
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怪我から復帰したトレント・アレクサンダー=アーノルド選手とジョーダン・ヘンダーソン選手がスターティングメンバーに名を連ね、またナビ・ケイタ選手がミッドフィルダーでスタートした。
前半
現チャンピオンのリヴァプールは決意を持ってスタートし、開始2分でケイタ選手が絶好のチャンスを作り出した。
背番号8番はリーズのペナルティエリア付近にボールを運び、パスカル・ストルイク選手の裏にきれいなパスを出した。そこへロベルト・フィルミーノ選手が走り込み、ゴール前にいるチームメイトへ折り返そうとしたが訪問者によってクリアされた。
しかし、先制点はすぐに訪れた。
サラー選手のエリア内での強烈なシュートがロビン・コッホ選手の腕に当たり、主審はすぐさまペナルティーキックの判定。これをエジプト人選手が真ん中に蹴り込み、レッズがリードした。
8分には、エルデル・コスタ選手がネットを揺らすがオフサイド。しかし、本当の同点弾は12分に生まれた。
左サイドのタッチラインから中央へドリブルし、アレクサンダー=アーノルド選手とカバーしてきたジョー・ゴメス選手の間を擦り抜けたハリソン選手は、アリソン・ベッカー選手の守るニアポストに低いシュートを放ち、冷静に押し込んだ。
試合序盤の同点弾は、次第に激しい前半になる雰囲気を感じさせた。そして、前半20分にリヴァプールは2度目のリードを奪う。
左サイドのコーナーキックでロバートソン選手が巻いたクロスをあげると、そのボールはファンダイク選手の走ってきたコースへ。オランダ人選手の強いヘディングをリーズのゴールキーパー、イラン・メスリエ選手は止めることができなかった。
しかし、メスリエ選手は直後のピンチで3点目を入れさせなかった。パスカル・ストライク選手がクリアしようとしたボールが上にあがり、ゴールバーへ軌道を変えたとき、しっかりとした反応でゴール外へボールを弾き出した。
それでもまだ、ハーフタイム前に2点が生まれることとなる。
前半30分、リヴァプールディフェンスの上に流れたボールが処理を難しくさせ、ファンダイク選手のクリアミスを拾ったバンフォード選手が背番号4番とアリソン選手の間を抜くシュートを決め、スコアを2-2とした。
しかし、レッズは即座に追加点を決め、ハーフタイム前にリードを取り戻した。リーズはフリーキックを大きくクリアすることができず、そのこぼれ球をサラー選手が驚くほど優れたテクニックで処理した。右足でボールを落ち着かせ、左足でネットの上部へ突き刺すシュートを打ち込んだ。
後半
後半開始わずか4分後、リヴァプールは数回可能性のあるチャンスを作ったが、メスリエ選手の働きが光った。
ケイタ選手とフィルミーノ選手の複雑なパス交換からバックポスト付近にいるジョルジニオ・ワイナルドゥム選手へボールが渡り、彼はコントロールしてからシュートを放ったが、ゴールキーパーによって阻まれた。
その後、ファンダイク選手がアレクサンダー=アーノルド選手からのコーナーキックに頭で合わせるがゴールを外れ、レッズは追加点を決めることができない。
ハリソン選手は斜めのランニングでリヴァプールディフェンスラインの背後に深く走り込み、アリソン選手の頭上を超える巧みなループシュート放った。アレクサンダー=アーノルド選手はそのシュートになんとか間に合い、ヘディングでクリアを試みたが自分たちのネット揺らした。幸運にも、この攻撃はオフサイドの判定だった。
後半60分頃、クロップ監督はケイタ選手に変えてファビーニョ選手、そしてセントラルミッドフィルダーのヘンダーソン選手に変えてカーティス・ジョーンズ選手を投入した。一方、サラー選手からの絶好のボールを受け取ったサディオ・マネ選手はシュートを放つが、枠を大きく外してしまう。
そして後半66分、リーズが再び同点に追いつく。
右サイドでボールを持っていたコスタ選手がエリア内にいるクリヒ選手にクロスを送る。そのパスをクリヒ選手がしっかりとコントロールして、ゴール左隅に蹴り込んだ。
カルヴァン・フィリップス選手は25ヤード地点から、カーブを掛けたフリーキックを放つが、アリソン選手のダイビングセーブにより得点することができない。そして、ファンダイク選手が至近距離からシュートを決めたが、ポシション取りの際にファウルがあったと判定され、ノーゴール。
その4分後、フィルミーノ選手がリヴァプールの勝利を決めるゴールを獲得すると思われたが、エリア内での彼のシュートは相手ディフェンスにブロックされる。その代わりにサラー選手がこの試合のヒーローとなった。
交代で入ったファビーニョ選手が、ゴールに向かおうとした際にロドリゴ・モレノ選手に倒されペナルティキックを獲得。これも再びサラー選手が沈めてハットトリックを達成し、チャンピオンの3ポイントを決定づけた。
スタッツ
サラー選手は4年連続でリーグ開幕戦ゴールを達成したリヴァプール史上初の選手となった。彼はワトフォード戦(2017)、ウェスト・ハム・ユナイテッド戦(2018)、ノリッジ・シティ戦(2019)でゴールを記録している。