リヴァプールFC会長のトム・ワーナーは、フェンウェイ・スポーツ・グループを代表して、未来のレッズファン、選手・スタッフ、そしてカービーの地域住民へあてた手紙を書いた。この手紙はAXAトレーニング・センターに来週設置されるタイムカプセルの中に入れられる。

手紙の全文は以下で読むことができます。また、タイムカプセルに関する詳細はこちら(英語)でご覧になれます。

クラブの新しいトレーニング・センターの建設工事がカービーで始まってから2年が経ち、この偉大なフットボール・クラブの歴史においても大事な節目を迎えました。

2018年9月に起工してから、ここまでの進展は目覚ましく、リヴァプール・フットボール・クラブがファーストチーム、アカデミーの運営、そしてその施設を初めて同じ敷地に集約させるという新たな時代に突入することを楽しみにしています。

ジョン・ヘンリー、マイク・ゴードン、そしてフェンウェイ・スポーツ・グループ一同、リヴァプール・フットボール・クラブの歴史の中の素晴らしい時期に、その一員になれることを非常に誇りに思っています。

クラブのアカデミー施設と新しいトレーニングセンターの再開発は、リヴァプール・フットボール・クラブに対する我々の揺るぎないコミットメントを強調するものです。この大規模な投資は、ピッチの内外での成功を反映しているだけでなく、クラブの継続的な成長に必要不可欠なステップでもあり、ここにはこの規模のクラブに求められているような最先端の施設や設備が備えられています。また、アカデミーに所属する若い選手たちには、トップチームレベル昇格への刺激的で向上心に満ちた道のりを示すことができます。我々としては、彼らがいつかリヴァプールFCでデビューすることを期待しています。

この素晴らしいプロジェクトの実現には多くの人々が携わってくれました。ファーストチームのユルゲン・クロップ監督、スポーツディレクターのマイケル・エドワーズ、アカデミーディレクターのアレックス・イングルソープは、この計画を現実のものにするために尽力してくれました。そんな彼らをサポートしてくれたのは、スタッフやパートナーたちからなる、当初の予想を上回るほど素晴らしいチームでした。彼らだけでなく、このプロジェクトの実施期間中に継続的な支援をしてくださったノーズリー・メトロポリタン自治区議会とその地域住民の皆さまにも感謝しなければなりません。最後に、コンサルタント、請負業者、下請け業者の皆さまのおかげで、クラブに素晴らしいトレーニング施設を提供することができました。

このプロジェクトは、選手やスタッフにワールドクラスの施設を提供するだけのものではありません。このプロジェクトによって、我々はクラブにレガシーを残し、カービー地区に定着する機会を得ることができました。ノーズリー地域への投資は優先事項でした。そしてエディ・マッカードル・コミュニティ・ピッチとジョン・オリアリー・パビリオンという地域社会のための新たなスポーツハブが誕生し、より良いフットボールピッチやロッカールーム、その他の関連施設が地域住民や草フットボールチームに提供されます。これらによって、より広い大衆レベルでのフットボールの発展が可能になり、次世代の選手たちに刺激を与えるものになることを願っています。

我々のレッド・ネイバーズのチームは、アカデミーの既存チームと共に、地元の学校やコミュニティセンター、地域の主要ステークホルダーとの長期的な関係を築き、地域社会で数々の素晴らしい活動を行ってきました。このような関係性が将来的にも発展し、拡大していくことを期待しています。

我々の歴史の故郷であるメルウッドを離れるという決断は決して簡単に下されたものではなく、悲しい気持ちとともになされたものです。我々のクラブの深い歴史の中で、メルウッドの意義と重要性を否定することはできません。1950年代の完成から現在に至るまで、メルウッドはクラブの偉大な監督や選手たちがピッチに花を添え、ヨーロッパ、ひいてはサッカー界において成功を飾っていく姿を見届けてきました。それらの記憶はこれからも大切にされていくでしょう。

しかし、この偉大なクラブの管理者としての我々の役割は、常に将来を見据えながら未来に向けての構築をしていくことです。我々は歴史的な過去の出来事を忘れることなく、ときに祝いながら、プレミアリーグチャンピオンとしての素晴らしい旅路を歩んでいけることを楽しみにしています。このタイムカプセルを設置することで、その興奮のさなかのスナップ写真を収め、この旅路の次なるステップを未来の世代のために残していきたいと考えています。

クラブの記憶の断片を読んだり見たりして楽しむとともに、50年前に我々が蒔いた種が実を結ぶことを願っています。

心よりご多幸をお祈りします。

トム・ワーナー

リヴァプールFC会長

フェンウェイ・スポーツ・グループ代表