ユルゲン・クロップ監督は、リヴァプールの今季の残り期間に向けた意図と、来期に必要な改善にどのように着手するかを説明した。

2020-21シーズンの5試合を残した時点で、レッズはプレミアリーグで6位につけており、チャンピオンズリーグ出場権獲得まで4ポイント差としている。

クロップ監督のチームは現地時間日曜日の午後に敵地でマンチェスター・ユナイテッドとの対戦を控えており、来季のヨーロッパの舞台での戦いを勝ち取るために試合に臨む。

オールド・トラッフォードでの戦いを前に、リヴァプールの指揮官は考えられる試合のシナリオについて質問を受け、2021-22シーズンにチームが再びリーグの優勝争いに加わるには何が必要なのかを話した。

記者会見の後半部分は以下からお読みください。

来シーズン、リヴァプールがヨーロッパリーグに出場する場合、どのようにアプローチしていくかについて

私はイングランドに来てからヨーロッパリーグには一度しか出場していない。決勝に進出し、決勝以外の試合は良かった。昨晩、ユナイテッドがヨーロッパリーグを大いに楽しんでいるのを見た。もし我々がヨーロッパにいるとしたら、それは当然、どの大会か、どのラウンドか、他の状況はどうかにもよるが、我々も常に昨晩のユナイテッドのような状況だった。でも、「大変だ、こんな試合をしなければならない」などとは考えない。いや、ヨーロッパリーグも素晴らしい大会だ。でも、その場では最後まで頭にはなかった。なぜなら、(チャンピオンズリーグ出場権獲得の)可能性が低くても、私は小さなチャンスを信じている。実際にトライしてみて、あとはシーズンが終わってから考えようと思う。

残りのシーズンで5勝が求められていることについて

いや、決して5勝は十分ではない。もちろん、他のチームがどのように戦うかにもよる。しかし、5勝しなければチャンスはないんだ。15ポイント差もついておらず、残り3試合、4試合となっていない限りは優勝を諦める必要はないだろう。ユナイテッドはまだチャンピオンになれると思っているが、それは当然のことだ。我々もチャンピオンズリーグに行けると思ってはいるが、そのためには他の試合で結果を出す必要がある。それはわかっている。試合に勝たなければ、どこにもたどりつけない。我々はそこまでナイーブではない。そのようには考えてはいないんだ。我々の目の前には1試合しかないが、これは今シーズンで最も重要な試合になる。週末にはユナイテッドと対戦する。全力で臨み、他のことは考えず、最高の試合を披露できるようにしたい。

シーズン終了時のレッズと首位との差をどのように分析するかについて

先ほども言ったように我々はさほどナイーブにはなっていない。改善しなければならないことに加え、いろいろなことが起こったことはわかっているし、チャンピオンになれるような年ではなかったことも理解している。チャンピオンになるためには完璧でなければならない。私たちは完璧ではなく、状況もまた完璧ではなかった。実際のところ、あらゆる要素が完璧だったわけではなかった。自分たちがチャンピオンになれなかったこと、あるいはチャンピオンになれないことは、自分たちのリソースを知っているからこそ早い段階ではっきりしていた。毎年チャンピオンになれるわけではないゆえに、それ自体は問題ではない。(マンチェスター・)シティでさえも、かなり良い視点を持っているとしても、毎年のようにチャンピオンにはなれないんだ。

離脱していた選手が戻ってくるだけで、すぐに良くなることはわかっている。リズムも良くなっているところだ。特定のセンターバックがいるかいないかということではなく、実際に、特にオザン(・カバク)とナット(・フィリップス)が一緒にプレーしていたときはとても良かった。しかし、我々は1年間という長い期間にわたって、自分たちが全く関与していなかったような様々なことに取り組まなければならなかった。試合の1日前、2日前に選手が離脱し、1週間や5週間、あるいはシーズンの残りの期間、選手が離脱してしまうようなことだ。他のチームも同じような問題を抱えてはいるが、私は我々のことだけを話している。我々にとってそれが本当に厳しいものであることはわかっている。

しかし、それが毎年起こるわけではないと想像してみてほしい。我々にはより良い土台があり、フットボールのやり方さえ忘れていなければすぐにまた強くなれるんだ。毎年、様々な問題こそ抱えているが、それは通常のフットボールの問題とは全くの別物だ。しかし、物事、特にネガティブなことは、時として別のネガティブなことを引き起こす。そして、その連鎖が我々にも起こったんだ。最初は、定番だった最終ラインがいなくても得点できていた。適切な時間帯にゴールを決めて、我々はまだ上位につけていた。その後、ディフェンスに中盤の選手を入れなければならなくなり、最終ラインだけでなく中盤の安定性も失われてしまった。そうしてゴールを奪うことができなくなった。そうしたとき、チームをかなり新しく作り直さなければならない。私に言わせてみれば、シーズン中にこのようなことをするのは勧められたものではない。コンスタントに試合をしているなかで、結果やその他のことに影響されるからだ。タフなのは間違いない。ただ、まだ終わってはいない。取り組んだ結果何になるのか、今はまだわからない。今は勝利のために頑張るだけだ。

シティを追い抜くことは難しくなっているかについて

シティの勢いが止まらないことは明らかであり、順位を追い抜くのは難しくなるだろう。明らかなのは、彼らの勢いは止まらなかったし、これからも止まらないということだ。しかし、そのシティでさえ、おそらく2年連続で我々と順位を競っていた。ある年は彼らを上回ったが、その後10年連続でこのようなことが起こると思ってはいなかった。マンチェスター・ユナイテッドは確実に成長しているし、誰もがそれを目の当たりにしている。チェルシーも素晴らしい順位につけており、最高のチームだ。前にも言ったが、彼(トーマス・トゥヘル)が引き継いだチームは現在のようになっており、見るからに彼らは優れている。それゆえに簡単にはいかないだろう。シティのことだけを話しているが、他のチームについてもそうで、対処していかなければならない。さらに、傑出した強さを誇っていても、レーダーの目を潜り抜けるように勝利をもぎとれるチームもあります。例えばレスターのように、素晴らしい監督、優秀なチーム、様々な状況にもうまく対応しているチームのことだ。彼らが消えてしまったわけではない。トッテナムもアーセナルもそうだが、ウェスト・ハムなども勢いがあるチームだ。こういった状況で簡単にいくわけがない。シティに限ったことではない。カップ戦で勝ち進めばもっと多いかもしれないが、リーグ戦では2回しか対戦がない。だから、他の試合にもすべて勝たなければならないし、このリーグでは十分に難しいことなんだ。でも、それは来シーズンの話で、今は誰も気にしていない。そのときも全力を尽くすが、今は日曜日のゲームに集中している。

シーズンのこの時期にタイトルレースやカップ戦に参加できないことのもどかしさについて

それはとても面白みに欠けることだと思う。自分たちに起こることは自分たちに責任がある。ここ数年、我々はコンスタントに準決勝や決勝などに進出し、同時にリーグタイトルを争っていた。他のチームが我々のせいで嫌な思いをしたかどうかはわからないが、私はそうではないことを願っている。私はそんなことはしないし、私はそんな人間でもない。置かれている状況はそれに値するものだ。それがフットボールであり、フェアなんだ。非常に多くの試合に勝った。昨晩、ユナイテッドは試合をひっくり返し、今年に入ってからはもう20回くらいそうしている。来年も彼らに挑戦しますが、今年は自分たちのシーズンを戦い、可能な限り良い状態でシーズンを終えることしか考えていない。準決勝や決勝の舞台とは縁がないことはわかっている。でも、そのことで気分が悪いということはない。シーズン中、他の理由で悪い時期もあったが、他のチームが我々より多くの試合に勝っているからというわけではない。それは私の問題ではありません。私が問題にしているのは週末に対戦する相手であり、特定の週末に順位表を見て「ああ、シティがまた浮上した。ユナイテッドが軌道に乗ってきた」などとは考えないんだ。人生はこのような心配や考えをするほど長くはない。