アリソン・ベッカー選手は、現地時間日曜日のウェスト・ブロムウィッチ・アルビオン戦の劇的決勝ゴールを、自身の家族とリヴァプールのチームメイトに捧げた。

レッズのGKは、95分にトレント・アレクサンダー=アーノルド選手のコーナーキックを頭で押し込んだ。誰もが予想だにしなかったヒーローの決勝点で、チームは2-1の勝利を収めた。

この結果、ユルゲン・クロップ監督が率いるチームは、今季のリーグ戦2試合を残した段階で4位につけるチェルシーとの勝ち点差を1に縮めた。

試合後、背番号1のGKはSky Sportsのインタビューで自身のゴールを振り返った。「この数か月間で僕や家族に起こったことを思うと、本当に感情的な気持ちになっているよ」

「フットボールは僕の人生であるし、僕は物心がついたときから父と一緒にフットボールをしていたんだ。父がこの試合を現地で観てくれていたならばよかったけど、きっと神様と一緒にお祝いしてくれているはずだよ」

「このゴールは僕の家族、そしてチームメイトに捧げるよ。どんなに懸命に戦っても、時には今日の午後のようにうまくいかないこともある」

「得点できたことについては、僕としては懸命に戦ってくれていたチームメイトの力になれて本当に嬉しく思っているよ。僕たちは共に戦っているし、チャンピオンズリーグ出場権獲得というひとつの大きな目標がある。チャンピオンズリーグは一度優勝しているけど、その舞台に立たなければ何事も始まらないんだ」

「今この瞬間よりも嬉しいことはないね」

インタビューの全文は以下からご覧ください。

最後のコーナーキックで前線に上がった判断について

ベンチを見ようとしたけど、誰も僕のことを呼んでいなかった。ただ、ジョン・アフテルベルグ(ゴールキーパーコーチ)は確信を持って指示を出してくれたんだ。完璧なタイミングだったし、クロスも素晴らしかった。ボールに頭で合わせることだけを考えていたけど、僕がこれまでに見たなかでも最高のゴールのひとつだったと思うよ! 今まで決めたなかで最高のゴールだね! 本当に嬉しいよ。言葉があまり出てこないけど、チームメイトたちには感謝のことばを伝えないといけない。相手もよく戦っていたし、僕たちも戦い、僕も戦いきった。今シーズンは大きなプレッシャーや他にもいろんなことがあって僕らは疲弊しきっていた。起こりうるであろうことはすべて起きたと思っていたけど、ゴールキーパーのゴールだけはまだだったようだね! 今夜、勝利することができて嬉しいよ。

日頃からヘディングの練習はしていたのかどうかについて

クロスの練習中で自分の番を待っているときに、ボールが自分のところにきたら何かしらやってみることもあるけど、それはあくまでもお遊び程度のことだね。試合で使うために練習しているわけではない。試合中に守備のヘディングは何度かやっているから、ヘディングをするときの感覚は持ち合わせている。説明がつかないことだね。これがフットボールなんだ。

ボールが自分のもとに飛んできたときに何を思っていたかについて

ボールが来るのが見えて、いい位置に走りこもうと思った。ディフェンダーを引きつけて他の選手をサポートしようとしたけど、ディフェンスは誰もついてこなかったと思う。ラッキーでありがたいことにゴールを決めることができた。説明ができないね。人生には説明できないことがたくさんあるんだ。僕にとって、今日みたいなことが起きるのはもっぱら神様のおかげで、今日は神様が僕の頭に手を置いてくれたんだ。本当に恵まれていると感じているよ。

感情が表に出ていたゴールセレブレーションについて

このようなインタビューは本当に久しぶりだね。いつもこの話をするときは感情的になってしまうし、そういう意味では難しい時期だった。でも、皆さんには本当に感謝しているんだ。プレミアリーグの皆さん、手紙を寄せてくれた選手たち、エヴァートンのアンチェロッティ監督をはじめとする各クラブの監督、マンチェスター・シティにチェルシーの皆さん。僕が覚えてきれていない他の方々との公平性を欠きたくはないのだけど、サポートしてくれた皆さん全員に感謝の気持ちを伝えたい。もし皆さんがいなかったら、僕はこの状況を乗り越えることができなかった。妻は僕のことを常に思っていてくれたし、子どもたちは僕にエネルギーをくれた。こういうときこそ神様からの愛を感じることができる。神様はこうやって、まわりの人々を通して僕たちを愛してくださっているんだ。そして僕たちも毎日どんなときでもそのようにふるまうべきなんだ。でも、この瞬間は感謝の気持ちを伝えたい。そして、セレブレーションについてだけど、僕はセレブレーションのやり方がわからないんだ! これからは僕がゴールを目指して相手のボックス内まで上がるようなことは少なくなるといいね。きっとチームメイトのみんなが僕のためにもゴールを奪ってくれるはずだよ。僕の仕事は考え、守り、ひたすらにチームメイトの力になることだけだ。