土曜日の夜にヴィカレッジ・ロードで行われた試合に3-0で敗れ、リヴァプールは今季のプレミアリーグで初の敗戦を喫した。ワトフォードは勝者に値するとユルゲン・クロップ監督は感じているようだ。

レッズは44試合無敗、そして18連勝という記録の更新を続けていた。しかし、イスマイラ・サール選手とトロイ・ディーニー選手のゴールはホーム側に勝利をもたらし、ホーネッツによってそれらの記録更新は阻止された。

クロップ監督は自身のチームは過去2シーズンに渡って維持してきたような傑出したレベルとはほど遠かったと認めた。しかし同時にホストチームは対戦相手を前にうまく試合を進め、賞賛に値すると考えている。

それでもなお監督は、リヴァプールがリーグ戦や対チェルシー戦を火曜日に控えるカップ戦において再スタートを切る準備をし、この落胆する結果を糧に満足できるような結果を残せると確信している。

試合後記者会見でのクロップ監督のコメントは以下の通り

試合結果とチームのパフォーマンスについて

パフォーマンスについては特に驚きはない。これはすなわち、このようなことは今までに見たことがないとも、たくさん経験してきたとも意味するだろう。ただ私が言えることは、3-0という結果は少しばかり残念だが、ここから得ることができるものも大きいということだ。結果そのものについて深く考える必要はない。最も重要なものを得て再出発するとともにワトフォードを称えなければならない。彼らは賞賛されるべきだし、これが見出しとならなければいけない。私たちは思い通りのパフォーマンスができず、一方でワトフォードはやりたいようにプレーできたと思う。前半は我々が発揮したかったようなフットボール要素が少なかった。つまり、出したいエリアからクロスを上げたり、出したいからパスを供給したり、理想の時間帯に後方でボールを保持したり、または走り込んだりと、普段なら普通にできることが今夜はできなかった。このせいで試合がかなり激しいものになってしまい、「今夜はやりにくいぞ」という風に選手に思わせてしまった。難しい試合になることは試合前から承知していたが、本当にそういう風にさせてしまった。

ハーフタイムには戦術的なことを伝え、実際後半の立ち上がりは良かったと思う。選手たちのリアクションは理想的でまさに私が伝えた通りであった。ポジションを変更し、ウイングの位置でより流動的にした。その後少しヒートアップするシーンがあったが、それから1点目を許してしまい、それからすぐに2失点目を与えてしまった。これらの2ゴールは全く違ったものだった。1失点目はスローインからバウンドしたボールをトロイ(・ディーニー)が身体をうまく使った。そのため我々は守ることができなかった。2失点目は我々のボールロストからパスを通され、サールがトップスピードに乗り見事なゴールを決めた。3失点目は我々の自滅だったが、最後のトロイ・ディーニーのフィニッシュは見事だった。我々には十分なチャンスがなかった。チャンスを創出することができず、その結果として負けを喫した。これがフットボールだ。これまでの勝利とは関係ない。これからの勝利とも関係ない。残念だが、これは単なるフットボールの1試合にすぎない。今夜に限ってはワトフォードが我々を上回っていた。そのことは賞賛しなければならない。

リヴァプールの無敗記録が途切れたことは残念か?

そうでもない。記録は破りたいと思って破れるものではないと思っている。マラソンにしろどんな記録であれ、やるべきことをひとつひとつ、100パーセントの力でこなしてきた上で記録は破ることができるのだ。選手たちはそのようなことを続けたから我々は試合の勝ち続けることができた。だが今夜の我々はあまり良い状態ではなく、500年後に今季を振り返ったときに「リヴァプールはほとんど記録更新も同然だった」と言われることを気にするのは、現在の私にとってはプラスではない。これは私の主な懸念材料ではない。この事実は変えることができないし、明白なのは時には我々も負けるときがあるということ。負けを待ち望んでいたわけではないが、負けるときはいつかやって来る。今はそれをポジティブに捉えたい。記録更新が近づくにつれ、私は特に悩むことはないが、他の人々がどう捉えるかはわからない。これからは再び自由にフットボールをやりたい。記録を保持したり、何か新たな記録を作ったりする必要はない。再び、フットボールの試合に勝つために取り組む。これこそこれから我々がすることだ。

レッズのパフォーマンスと試合結果に疲労は影響したか?

いやいや、疲労は全く関係ない。どのチームもそれは同じだ。フットボールでは普通のことだ。調子が良いことは当たり前ではない、体調に至ってもそうだ。私のチームがなぜ多くのポイントを稼いでいるかわかるだろうか?些細な身体の感覚、集中力の低下、それら全て、運要素も含めて我々は戦ったからこそポイントを積み上げることができている。他のチームも同じことをしているが、我々ほどのポイントは得ていない。理由は難しいからだ。今夜、我々がうまくいかなかった理由を説明するのは難しいが、世界のサッカーにおいて最大のセンセーションではないはずだ。

我々は何か目標を持った各チームと試合をしてきて、ワトフォードがそれを達成できた最初のチームとなった。最大のサプライズは何か、彼らのパフォーマンスかそれとも試合結果かと聞かれたら、私にとっての最大のサプライズはワトフォードが残留のために戦っていたことだ。彼らの持ちうるクオリティは素晴らしかった。決して彼らにプレッシャーを与えたいわけではない。これは他のチームにも言えることだ。ウェスト・ハムとアウェイでやったとき、我々は相手よりも上回っていたが、ホームでやったとき彼らは新加入選手を抱え、完全に別のチームのようであった。今や皆がより必死に戦っている。シーズンを通してクレイジーに戦い、今夜はバトルに敗れた。今言えることは、それは受け入れられないことなのかということだ。ここまで非常に多くの勝ちを積み重ねてきた今、この負けはさほど深刻なものではないと考えている。だが同時にこれがフットボール界最大の大事件だとも思わない。負けという結果は我々が望んでいたものでは決してない。負けを胸に留め、今一度満足できるような結果を目指すチャンスを得た。これこそ我々がこれから取り組むことだ。

何をするにしてもそれを続けるよ。別のインタビューでも既に聞かれたんだ。他のひとたちはこんな結果がくることがわかっていた、だから私も予期していたのかって。いや、前の試合がキャリアを通じても絶対的なものであっても次の試合が同じ結果になるとは限らない。物事はかくあるように変えることができる。5-0で試合に勝っても、再び5-0で勝つわけでないし自信があるからといって簡単な試合になるとも限らない。だから我々はこれまで試合に次ぐ試合を戦い、これからもそれを続けていく。連続勝利記録は途絶え、記録のなかには更新が不可能になったものもあるだろう。だがそれは我々が特に達成しようとしていたことではないし、特に私の懸念材料でもない。

マッチレポート:ワトフォードに敗戦し、レッズのプレミアリーグ無敗記録は途切れてしまう

全体的に素晴らしいシーズンを送ってきたチームを批評しないことについて

私は常にチームを批評している。マンチェスター・ユナイテッド戦後も、レスター戦後も、マンチェスター・シティとの試合の後もだ。批評というのはサッカー選手やスタッフとして愚かすぎると伝えることではない。批評というのは何がうまくいってないのかを教えることだ。これはコンスタントにしていることであり、それを変えるつもりもない。あなたの質問の意図はなんとなく分かるが私の答えはこうだ。勝利した試合の後、選手たちにはすぐに試合についての所感を5分間にまとめて伝えている。そのあと選手たちは皆すぐにロッカールームを離れることができる。私は特に怒鳴ることはないからだ。今日もそのようなことはしなかったし、他の試合後もしない。だが批評は常にあり得る。我々は我々に対して批評的であり続ける。

プレミアリーグ下位から上位にかけての拮抗度合いのおかげで44試合無敗記録はより達成しがいのあるものとなったかについて

私自身は44試合連続記録に浮かれてはいない。数字は気にしない。興味はないが、このような記録は非常に達成困難であることは理解している。選手たちはあらゆるもの、すなわち、あらゆる痛みや重要な局面、自身との戦い、外部からの声に他からのあらゆる影響などを乗り越えなければならなかったからだ。何も失うことはないし、全てをこなすことは不可能だろう。これが世界というものだからうまく軌道に乗らなければならない。これまで選手たちがしてきたことは本当に素晴らしい。だが戦いはまだ終わっていない。これは私が興味のある唯一のことだ。まだ終わっていない。我々はまた進み出す。100パーセント約束しよう、そしてそれがたどり着く先も見てみようではないか。勝利する試合数というのは予想していなかったが、可能であることに驚きはしていない。選手たちは昨年すでに印象的なシーズンを見せてくれたからだ。だが決して簡単な道のりではなかった。簡単になりうることはないからこそ、努力を継続していこう。