リヴァプールはチャンピオンズリーグベスト16のセカンドレグで延長戦の末にアトレティコ・マドリードに3-2で敗れた。これにより2戦合計スコアを4-2とされ、チャンピオンズリーグ敗退が決まった。

ファーストレグでの1-0の結果を受け、レッズはアンフィールドでの120分間の大半を支配し、延長前半4分にロベルト・フィルミーノ選手がゴールを決めた瞬間には準々決勝進出を手中に収めたかのように思われた。

43分に2戦合計スコアをタイに戻したジョルジニオ・ワイナルドゥム選手の素晴らしいヘディングに加えて、背番号9がゴール前でフィニッシュを決めた。

しかしながら、延長戦30分を折り返す前に決められたマルコス・ジョレンテ選手の2本のロングレンジからのシュートでアトレティコに大きなアドバンテージを許すと、延長戦終了間際にもアルバロ・モラタ選手にも追加点を決められてしまった。

この結果、ユルゲン・クロップ監督サイドの大会連覇への挑戦は幕を閉じた。

チームニュース

クロップ監督は前の試合から先発メンバーを2人変更し、そのうちの1人としてジョーダン・ヘンダーソン選手がリヴァプールのスターティングイレブンに戻ってきた。また、アンドリュー・ロバートソン選手も左サイドバックで先発復帰を果たした。

ジェームズ・ミルナー選手とファビーニョ選手はベンチスタートとなった。

両チームのスターティングイレブン

前半

試合開始からアンフィールドは激しい熱気に満ち溢れ、こうした夜にはいつも聞こえるような大歓声に包まれた。そして試合もすぐに予想されていたような展開となった。

リヴァプールはテンポよくボールを回し、ペースを掴んだ。試合開始5分にはトレント・アレクサンダー=アーノルド選手のクロスにワイナルドゥム選手が合わせた。これはヤン・オブラク選手の正面だったが、試合早々に枠内シュートを放つことができた。

サディオ・マネ選手がボールを奪い返し、中へ侵入すると、最後はモハメド・サラー選手がカットインからシュートを放つもクロスバーを越えた。その後のアレックス・オックスレイド=チェンバレン選手のシュートもオブラク選手に弾かれた。

次のチャンスはアトレティコに訪れた。相手の巧妙なカウンターからフェリペ選手がヘディングで合わせるもニアポストの外側に外れた。

両チームのテンポと瀬戸際における攻防の激しさは衰えることなく、レッズが素早い攻撃から2つのチャンスを作り出した際にはアンフィールドの歓声も一段と大きくなった。

アレクサンダー=アーノルド選手のロングパスをサラー選手が驚くべきファーストタッチで受け、強靭な上半身でボールをキープしスペースを生むと、マネ選手へのパスを選択した。だがマネ選手のこの試合1本目のシュートはオブラク選手の正面に飛んだ。

アレクサンダー=アーノルド選手のクロスはエリア内に滑り込んだフィルミーノ選手にはわずかに合わなかった。

しかし、前半残り2分でリヴァプールがこの試合の先制に成功する。オックスレイド=チェンバレン選手の右サイドからの素晴らしいクロスに合わせたワイナルドゥム選手は地面に叩きつけるようなヘディングで合わせ、ボールはオブラク選手が守るゴールのネットを揺らした。

後半

ワイナルドゥム選手の浮き玉のパスからフリーになったサラー選手が角度のない位置からオブラク選手を脅かすシュートを放った。リヴァプールは前半で得た勢いを継続しようと試みた。

オブラク選手は再びアトレティコの同点を守るために登場する。オックスレイド=チェンバレン選手が遠目の位置からミドルシュートを狙うも、アウェーのゴールキーパーは背番号15のシュートを外へと弾き出した。

次のアレクサンダー=アーノルド選手の素晴らしいパスはセットプレーからだった。セットプレーからファーサイドにいたフィルミーノ選手がボレーで合わせるが、ここでもオブラク選手がシュートを阻止した。

久しぶりにアウェーサイドの攻撃がアドリアン選手をゴールから引き出すことになる。レッズの守護神はジョアン・フェリックス選手のシュートを防ぐと、そのこぼれ球にも素早く反応してマイボールにした。

このシーンがアトレティコにとっての小休憩となった。その後はリヴァプールの波状攻撃が幾度となく続き、何度もアトレティコの最終ラインを破る攻撃が見られた。

サラー選手のシュートがブロックされてコースが変わると、詰めていたロバートソン選手が頭で直接ゴールに押し込もうとした。しかしこの左サイドバックはボールを抑えることができずにクロスバーを叩いた。これが67分のシーンだった。

アレクサンダー=アーノルド選手のロングシュートもオブラク選手によって弾かれてしまい、ロバートソン選手がこぼれ球を狙うもシュートは相手のセンターバックにブロックされた。

クロップ監督は時計の針が80分を過ぎたタイミングでミルナー選手をピッチに送り込んだ。副キャプテンの左サイドからのクロスからワイナルドゥム選手が中央へ折り返し、最後はマネ選手がオーバーヘッドで合わせるもクロスバーを越えた。

延長戦突入までにもうひとつのチャンスがあった。サラー選手はコケ選手とレナン・ロディ選手を交わしてシュート放つもバーの向こうへと飛んだ。

延長戦

リヴァプールは再びワイナルドゥム選手のシュートをオブラク選手に防がれてしまう。しかしその後にようやくレッズの連続攻撃が実を結ぶことになる。

ワイナルドゥム選手のクロスにフィルミーノ選手が合わせ、最初はポストに嫌われるもその跳ね返りを押し込み、レッズがこのラウンド16の試合で初めてリードを奪うことに成功する。

しかしわずか3分後にアトレティコが再びリードすることになる。ジョレンテ選手がフェリックス選手からのパスを受けると、距離のある位置からゴール下隅にスペース見つける。その選手はそのまま持ち上がり、延長前半の終了間際にレッズの希望を打ち砕くかのごとくミドルシュートで2点目を決める。

そしてリヴァプールは反撃を続けるも、相手チームのモラタ選手がこの試合121分に3点目のゴールを決めた。