リヴァプールFCはメルウッドに別れを告げ、新オーナーであるトランスフォーメーショングループのトーラスへ正式に引き渡した。

2019年8月、大手ハウスメーカーや不動産であるトーラスがクラブの歴史あるウェスト・ダービー練習場の土地を取得した。トーラスは売却処分の過程で、この土地を引き継ぐために社会的責任のある住宅開業者として、最適であると判断された。

成長・再生グループは現在、北西部で4万戸の住宅を管理しており、近隣地域への財政的、社会的な投資を通して、持続可能で繁栄するコミュニティを構築している。

メルウッドはリヴァプールの練習場として70年以上の歴史がある。1950年代にビル・シャンクリーによってトップクラスの施設に改造され、選手たちはアンフィールドでの練習のために集合して着替え、その後チームバスに乗って練習場へ向かっていた。

2001年1月、クラブは選手やコーチのための近代的な施設であるミレニウム・パビリオンの建設に着手した。その後、施設と設備を可能な限り最高の状態に維持するために年々開発と投資を行い、現在のメルウッドを作り上げた。

クラブが撤退した後、トーラスは、高齢者や社会的弱者のニーズを満たすことに重点を置いていく。また、手頃な価格で借りられる賃貸住宅や共有住宅などの住宅所有オプションを介して利用できる様々なタイプの住宅を建設することで、地域住民の現在および将来のニーズを満たす近代的な多世代住宅団地へと再開発していく予定だ。

リヴァプールFCのマネージングディレクターであるアンディ・ヒューズ氏は、施設の引き渡しについて次のように語った。「有名なスライディングゲートが最後に閉まるとき、それはクラブの一時代の終わりを告げることになるだろう」

「この計画を開始してから2年以上が経った。この計画の間、関係者の皆様、特に西ダービーの地域住民の皆様には、辛抱強くお世話になりましたことを感謝いたします」

「70年間、練習の拠点であったメルウッドに別れを告げるのは重い気持ちだ。しかし、それは常にクラブの豊かな歴史の中に刻まれているだろう」

「多くの人にとって、ファーストチームの練習拠点を指すときに、この馴染みのある言葉を使わないのは奇妙なことだろう。しかし、新しいアクサトレーニングセンターは世界レベルのものであり、まもなく多くの成功を作り始めるだろう」

レッズの歴代最多出場記録保持者であるレジェンド、イアン・キャラハン氏は次のように語っている。「“メルウッド "という名前は、アンフィールドと同じようにリヴァプール ・フットボールクラブの代名詞となっている。この事実だけでも、この練習場が過去70年以上にわたってクラブの発展に貢献してきたことを物語っているが、その間、メルウッドはまさにファーストチームの”神経の中心”となっていた」

「この事実は、練習場に訪れた全ての元選手、そしてファンのために、このような懐かしい思い出を呼び起こすだろう。クラブにとってほろ苦い日でもあるが、我々は常にメルウッドに好意と尊敬の念を抱いているよ」

トーラス発展部門のマネージング・ディレクターであるクリス・ボーエン氏は、メルウッドの将来について次のように述べている。「今日はメルウッドの新しい時代の幕開けであり、フットボールを超えた時代であり、この時代を我々がリードできることを楽しみにしている。この素晴らしい土地の遺産は我々にとって重要であり、それがこのプロジェクトに携わりたいという我々の野望を後押ししてくれた部分でもある」

「これまでに行われた調査や地域協議では、高齢者向けの住宅、不動産の購入を検討している人のためのより手頃な価格の住宅、さらには小型化を検討している人のための住宅など、この地域の特定のニーズを満たす住宅の明確な必要性があると示されている」

「我々は、建築家であるCorstorphine + Wrightと協力して、敷地のデザインを最終決定している最中だ。そして本日、2021年初頭の計画申請に向けた次の段階の公開協議に関する提案を提示できることを嬉しく思う」

「我々は既存の建物を再利用して、地域の中心としての長期的な遺産を提供し、敷地内で住宅、ケア、サポートサービスを提供するために、さまざまな慈善団体と協力することを検討している。可能な限り多くの緑地を残し、革新的なグリーンテクノロジーを取り入れて、メルウッドの未来を今までの歴史と同様に画期的なものにする近代的な開発を実現することが我々の目的だ」