チャンピオンズリーグの優勝パレードを目にしてから14年、トレント・アレクサンダー=アーノルド選手は優勝パレードの真っただ中にいた。

かつて、リヴァプールのサイドバックは、2005年にレッズがヨーロピアン・カップを手にイスタンブールから帰ってきた際に通りで歓喜をあげていた6歳の少年だった。

1年前の今日、アレクサンダー=アーノルド選手はチームバスに乗ってオールド・ビッグイヤーとともに街を練りまわっていた。彼自身がチャンピオンズリーグの覇者となり、今度は彼が若い世代に刺激を与えられるようにと願いながら。

「子どもの頃、どうやってあの出来事に突き動かされたかを振り返ってみた。パレードを見ていると、あんなことを自分も成し遂げてみたいと思うようになったんだ」と背番号66はLiverpoolfc.comに話した。

「10年後、はたや15年後、いまの若い世代が成長して、僕たちの成功をモチベーションにそのような夢や目標を達成したいと思うようになることを願っている。しっかりと努力をすればこのような夢を叶えることも可能だと彼らはわかっている」

「僕たちとしては下の世代を鼓舞して、クラブとしての成功がこれからも続くことを願っている」

昨年6月にリヴァプールがトッテナム・ホットスパーに2-0で勝利した後の景色を経験しただけで、アレクサンダー=アーノルド選手自身の成功願望が満たされたわけではない。

「あれから1年経ったと思うと信じられないような気持ちになるが、これまでで最高の思い出の1つだ。僕の心の中で特別なものとしていつまでも残り続けるだろう」と、21歳になったばかりのリヴァプール出身プレーヤーは語った。

「あの経験を記憶に留めておいて、それをモチベーションにして、決勝戦の大舞台でプレーしたり、偉大なタイトルを獲得したりすることができるのは良いことだ。夢に見るようなことだと思う」

1年前のことを思い出してみると、本当に特別なことであったと思う。それにたくさんのファンやその場にいた人たちも、きっと当時の出来事を思い出すことになるだろうね」

昨日で6度目のヨーロピアン・カップ制覇から1年が経った。これを機にこの優勝を振り返ってみる中でユルゲン・クロップ監督は、ロックダウン中に自宅での時間をどのように使って当時の気持ちやマドリードでの瞬間を思い出していたかを教えてくれた。

アレクサンダー=アーノルド選手も監督と同じように、貴重な休養の時間を利用して、改めてここ数シーズンにおける個人としての、そしてチームとしての成果を時間をかけて振り返った。

しかし最終的には、彼は過去を振り返るよりも常に前を見据えていたいと思うようになった。

「僕にとって、この3~4年で我々が成し遂げた進歩と、そこから今の場所に至るまでの進歩は、非常に大きなものだ」とアレクサンダー=アーノルド選手は語る。

「選手として、一個人として、そしてチームとして、ここまで歩んできた進歩は本当に驚くべきものだ。監督はその歩みにおいて大きな部分を占めているし、スタッフも含めた皆、つまりはクラブ全体が飛躍的に成長した。これは誇るべきことだ」

「ロックダウン期間を通して、自分たちはまだまだ秘めているポテンシャルを発揮しないといけないことを確認するいい機会になった。それに僕たちはさらに良くなれるし、それに向けて努力しなければならない」

「これまでに成し遂げてきたことを考えると、また新たに達成しようというやる気が湧いてくる」