リヴァプールはモハメド・サラー選手のPKによってアトレティコ・マドリードに3-2で劇的勝利を収め、チャンピオンズリーグ・グループBでの無敗を維持した。

試合は熾烈な展開で進んだ。サラー選手がジェームス・ミルナー選手のワンタッチもありながらゴールを決めると、その後、ナビ・ケイタ選手がボレーシュートを沈め、レッズは13分で2点のリードを奪った。

しかし、ディエゴ・シメオネ監督が率いるアトレティコも徐々に攻勢を強め、コケ選手のシュートをアントワーヌ・グリーズマン選手が角度を変えてネットを揺らしたほか、自身でも2点目の正確なシュートを決めて、試合は振り出しに戻る。

後半開始早々にグリーズマン選手が退場となり、78分にサラー選手がゴール左隅にPKを決め、アウェーチームが再びアドバンテージを得た。

アトレティコもPKを獲得したかに思われたが、主審はVARの介入のすえ判定を覆し、最終的にユルゲン・クロップ監督のチームは勝利を手にした。

この結果、リヴァプールはアトレティコとFCポルトに5ポイント差をつけ首位をキープした。なお、FCポルトはこの日の試合でACミランに勝利している。

ハイライト:アトレティコ・マドリード 2-3 リヴァプール

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クロップ監督は、ワトフォードに5-0で勝利した試合の先発メンバーから1人を変更し、クィービーン・ケレハー選手に代わってアリソン・ベッカー選手がゴールマウスに戻ってきた。

ロベルト・フィルミーノ選手は、この試合でクラブ通算300試合出場を果たした。

前半

リヴァプールは立ち上がりからスペインの首都でゲームを支配し、8分には早々に先制する。

アンディ・ロバートソン選手の深めのクロスをサラー選手が回収すると、そのまま相手ディフェンスをかわしながらカットインし、シュートを打てる角度を作りだす。

サラー選手が放ったシュートは、ミルナー選手と思われる選手がわずかに触れたこともあり、ヤン・オブラク選手の手をかすめてゴール左隅に吸い込まれた。

UEFAはこの得点を公式にサラー選手のゴールとし、サラー選手はレッズ史上初となる公式戦9試合連続ゴールを達成した。

一方で、この夜のリヴァプールの2点目のスコアラーは誰の目から見ても明らかだった。

フェリペ選手のクリアボールに反応した背番号8のケイタ選手が、20ヤードの距離からゴール右にシュートを見事に叩き込んだ。

しかし、アトレティコも反撃に出る。右サイドからグリーズマン選手がヤニック・カラスコ選手を狙ったクロスボールをトレント・アレクサンダー=アーノルド選手が渾身の力で脚を伸ばしてなんとかクリアした。

しかし、そのコーナーキックからトマ・ルマル選手がケイタ選手をかわしてエリア内に侵入すると、コケ選手がインサイドキックでゴール方向に放ったボールに最後はグリーズマン選手が触れてリヴァプールのネットを揺らした。VARも介入したが、結局ビハインドは1点に縮まった。

その後、グリーズマン選手はアリソン選手と1対1となり、2点目のチャンスを迎えたが、ここはリヴァプールのゴールキーパーが阻止した。

しかし、安心したのも束の間、直後の34分にアトレティコは同点に追いつく。ジョアン・フェリックス選手がケイタ選手の背後をついて突破し、中央のグリーズマン選手に斜めのボールを送ると、グリーズマン選手はフィルジル・ファンダイク選手をかわしてボックス内に入り、そのままアリソン選手の守るゴールネットを揺らした。

フェリックス選手とルマル選手の決定的なシュートをアリソン選手がセーブしたことで、レッズは2-2のままハーフタイムを迎えた。

後半

クロップ監督は後半開始からケイタ選手に代えてファビーニョ選手を中盤に投入した。

15分間のハーフタイム試合の熱狂的なテンポに影響を与えなかった。そして、アリソン選手はすぐに重要な役割を果たすことになる。

カラスコ選手がレッズ陣内でロドリゴ・デ・ポール選手との巧みなパス交換からエリア内に侵入し、ゴールキーパーの頭上を狙ったシュートを放つも、リヴァプールの背番号1がブロックした。

52分には、グリーズマン選手がフィルミーノ選手の顔付近にスパイクを振り上げたとして、ダニエル・シーベルト主審からレッドカードが提示され、退場となった。

ロバートソン選手のシュートはオブラク選手の守るゴールのクロスバーを越えた。クロップ監督サイドは数的優位を活かそうと、2枚の交代カードを切る。

ディオゴ・ジョッタ選手とアレックス・オックスレイド=チェンバレン選手がピッチに投入され、サディオ・マネ選手とミルナー選手が試合時間を30分残した時点でベンチに下がった。

ジョッタ選手は決勝ゴールに繋がるプレーを生みだす。このポルトガル代表は、アレクサンダー=アーノルド選手がエリア内で放ったボールに反応したところをマリオ・エルモーソ選手に倒される。

このPKをサラー選手が左足でオブラク選手の逆を突いて決めた。ホセ・ヒメネス選手がジョッタ選手のチャレンジで倒れたとしてアトレティコにもPKが与えられたが、VARで取り消された。最終的に、レッズは大きな勝ち点3を手にした。